柴窯?(倣柴窯?)の分類表3枚+見込みの拡大写真3枚  「説明欄に詳しい考察をし、分類表の補足あり」

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分類表1枚目

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分類表3枚目

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参考画像:細紋の様子

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参考:印花を施した唐三彩

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参考:印花を施した遼三彩

* 本出品は、これまでに確認できた ”柴窯もしくは倣柴窯の可能性が高い”と考えられる一群 (同じような特徴を兼ね備えているグループ)の器物の分類表です
できるだけ多くの方にご覧いただくこと(長期に出品継続できること)を念頭に置き
高額設定しておりますことご理解ください。(第一目的は高額で販売することではありません

 (以下、柴窯もしくは倣柴窯の器物である可能性が高い一群を”一群”として分類表の補足説明をします。)
 


 A. まずは、再度(顕徳年製款大碗の出品ページにも記載しましたが)、柴窯について現時点で認識されている事項を列記します。

祥伝社【幻の至宝 柴窯発見】より
・「雨過天青雲晴處」の色調である。
・「青きこと天の如く、明らかなること鏡の如く、薄きこと紙の如く、声は馨の如し」
・生産地は河南省・開封県である。
・細紋・貫入(自然発生のひび割れ)がある。
・底部は上げ底で、底部には鉄釉を施すか素地のままである。
・尊・觚(酒盃)・香炉など、古代の青銅器を写したものが主だった。
・青以外にも卵白・蟹青・月白釉もある。
・官窯で、皇帝御器または祭礼用に供された。
・表面は艶やかにして油を塗った如くである。

平凡社【中国のやきもの入門】より
釉色は「天青」で、また「釉の青きこと天の如し、明瞭なること鏡の如し、響きは馨の如し」、
「釉薬は潤いがあり、美しく、釉面には細かな貫入が走る」、しかし「高台畳付きには釉がかからず、
粗い黄土(鉄分の多い土)があらわれている」

中国の過去の複数の文献  (柴窯についての記述は、現時点では、宋、元代以前のものはなく、明代以降の書物にしか見つかっていない) にある記述をもとにすると、柴窯には上記のような特徴があると考えられるといいます。

しかし、「柴栄の在位期間は約5年しかないし、この時期に該当する優れた青磁が検出できないこと、また一国の皇帝の姓を窯名とすることなどはありえないこととして柴窯なるものは空想の産物として結論づけたそうで、
それが今日までの柴窯に関する周知の結論となっている。」とのこと。
ですが、上記の特徴の中に 柴窯は青磁であるという記述はないにもかかわらず 柴窯瓷=青磁 という固定観念にとらわれてしまっていることが 柴窯を”幻”にしてしまっている原因のひとつではないのかと思えてなりません。
また、他に例がないというだけで、なぜ皇帝の名前を冠した窯など有り得ないと言えるのでしょう? 
既出のもの(前例)がないという事は、存在しなかった根拠にはならないわけで、それはただ、現時点で未発見であるということに過ぎないのですから。



B. 次に、柴窯の特徴とされている事項と”問題の一群”の特徴を、以下に対比します。

① 「青きこと天の如く、明らかなること鏡の如く、薄きこと紙の如く、声は馨の如し」
   表面は艶やかにして油を塗った如くである
    青以外にも卵白・蟹青・月白釉もある。

   ⇒ ”一群”には、紺碧の空(1000年前の大陸中原の塵一つない雨上がりの空は宇宙を感じるほどの深い濃い青だったはず。)の
      色が多く、他に黄色、さらには蟹青もしくは月白を思わせる色の器が存在している。

   ⇒ 非常に”明らか、艶やか”で、まさに”油”を塗布したように見えるほどである。

   ⇒1000年前の器物として考えれば、非常に薄い(時代が下れば、景徳鎮の磁器のように極薄のものもあらわれるが)と言える。
     また、見た目によらず手取りが非常に軽い。「なんでこんなに軽いの?」と感じるくらい。

   ⇒”一群”を叩いて出る音は、磁器を叩いた時に出るような澄んだ高音ではない。むしろやや低めの太い音。
    馨とは古代の金属製の楽器のことだが、その音を実際に聞いてみると(ユーチューブなどで古代楽器を演奏している動画がある)
    日本の鋳物製の風鈴のように高く澄んだ音ではなく、比較的低く響く音である
   ”一群”の出す音は、馨の音によく似ている。当時の人の感覚 (柴窯の説明の際に、馨の音を”高く澄んだ”と表現している
   場合があるらしい。)と現代人の感覚では、その音の捉え方や表現に食い違いがある可能性が高く、そのような捉え方のズレが
   伝言ゲームのようになって、事実とはズレた認識が後世に伝わり、結果的に誤解を生む可能性は大きい。
 そしてますます柴窯は”幻”になる。

② 細紋、貫入がある。
   
   ”一群”の釉は比較的薄いが、網目状のヒビ(日本でいうニュウ)が走っている。 ただ、哥窯や南宋官窯、汝窯のような貫入とは
  違った印象を持つ。 付け足して言うなら、柴窯の特徴のうちの「細紋、貫入=青磁」という思い込みが強すぎて、
  柴窯は汝窯や南宋官窯のような青磁 であるという固定観念を生んだのかもしれないと思う。
   やはり、これも柴窯を”幻”にしている要因ではないか。
 
③ 底部は上げ底で、底部には鉄釉を施すか素地のままである。
   「高台畳付きには釉がかからず、粗い黄土(鉄分の多い土)があらわれている」
   
   ⇒ ”一群”はすべて上げ底。高台畳付きは煉瓦色、海老茶色の釉薬が施されているか、無釉のものもある。無釉の畳付き
     を見ると若干ピンクというかオレンジがかった薄黄色。 材質は粗くはない。また鉄分が多い土かは不明。
    これももしかしたら”鉄釉”を施したという表現の解釈が”鉄分の多い土”ととらえられて伝承されているのかもしれない。

④官窯で、皇帝御器または祭礼用に供された。
  尊・觚(酒盃)・香炉など、古代の青銅器を写したものが主だった。
  
  ⇒ ”一群”には 顯徳年製、枢府という印花による銘が入っているものがある。また、4爪の龍紋を持つものもある。
    陶磁器に元号を入れる習慣は、宋代もしくは明代からのものと言われているが、既出のものが無いからと言って、
    存在しなかったという根拠にならない。”碗”は青銅器の写しであるかは定かではないが、祭礼や下賜に用いた可能性がある。
    また、柴栄の在位中、枢密使が皇帝の補佐役として非常に重要な役割を果たしていた(栗原益男著「乱世の皇帝: 後周の世宗
   その時代」より) ので、”枢府”の銘をもつ碗が存在するのではないか。
   また、中国の陶磁器史上、筆による文字より先に印花、刻花、貼花などのように工芸的に飾りや文字を入れることが先んじる。
  (陶磁研究家の佐藤雅彦氏が著書のなかで述べている) その例にもれず、この碗も文字による元号の表記が現れる前に
   作製された可能性が高いと思う。
 

C. さらに”一群”を比較し詳しく観察した結果わかった新たな知見と、それを踏まえて推察できる事項をまとめます

 ・透光性がない。

  ⇒この一群には透光性がない。したがって磁器ではなく陶器もしくは半陶半磁である。
   磁器ではないのに非常に薄造りであることは驚き。
   現代人が、紙のように薄いと言われる柴窯の贋作を作るなら、磁器の碗を作る筈であり、磁器ではない事が
   贋作ではないことを示す一つの要因になるのではないか。作製当時の状況の必然性から、陶器(半陶半磁)
 になったのだろう。
     
 
 
・印花の手法+鮮やかな色釉 を用いている。

⇒胎土の色や質感は唐三彩に似ているように感じたが、調べてみると唐三彩や遼三彩に印花で飾った作品が散見されるし
 1000年前に突然、鮮やかな色彩の作品が他の窯とは無関係に出現するのは、あまりにも不自然。
 その時代に鮮やかな色釉を使用していたのは ”唐三彩”である。そして、明器としての唐三彩はいったん需要が減り
 生産は衰えてゆくが、晩唐には輸出用や装飾用にその生産を盛り返し、さらには遼三彩、宋三彩へとつながってゆく。
 しかしその間に挟まれた時代である五代十国時代の三彩については、調べてみても資料がほとんどない。
 また、唐は滅亡したとは言え、五代十国時代には、まだまだ唐の影響を色濃く残している。
(栗原益男著「乱世の皇帝: 後周の世宗その時代」より)
 後周は唐の影響をかなり受けている王朝で、そもそも政権が移り変わり唐ではなくなったとしても、領土としては唐の中心部を
 占めていた訳なので、陶工(人的要素)、技術、素材、設備などにおいても ”大唐帝国の遺産”を引き継いだ可能性は非常に
 高いのでは?
 そのような事情を考慮すると、柴窯(一群)は、何らかの点において唐三彩の流れを汲むものなのではないだろうか?
 
鈞窯のような紫斑をもつものがあることについて

⇒一群のなかに鈞窯瓷のように紫斑をもつものがある。鈞窯は宋代に始まった窯ということなので、一群が五代期のものなのであれば
 鈞窯の技術につながっていく兆しが、柴窯ですでに開発されていたということになる。
 今のところ、一群のなかにも紫斑を持つものは一つしかない。


























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